最初に知っておきたいインサイドセールスのコツ【初級編】
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インサイドセールスとして仕事を始めると、こんな悩みが出てくると思います。「結局質と量どっちを優先したらいいんだろう」「相手の顔が見えないから話しにくい」「自信がないからアポがとれない…」こうした悩みはちょっとした知識や工夫で解決できるものです。この記事では、インサイドセールスのコツ、6つのポイントをご紹介します。
インサイドセールス6つのポイント~初級編~
その1:成果を上げるならまずは量から着手しよう
成果を上げるなら、まずは量から着手しましょう。質を上げるにはある程度の作業量が必要ですし、量はコントロールしやすいものだからです。最初からひとつひとつ架電をおこなう度に「なぜアポがとれなかったのか…」と考え込んでいても、比較できるデータがなければ有効な仮説は立てられません。
行動量を増やしていくうちに、「今回はアポがとれた」「反応は悪くなかったけどアポはとれなかった」などのさまざまなデータが見えてきます。過去の行動から仮説を立て分析し、トライ&エラーを繰り返しながら少しずつ質を上げていきましょう。
その2:オリジナルの方法よりも、まずは型を覚えよう
どんな作業でも「自分のやり方のほうが良い気がする…」と思うことがあるかもしれませんが、まずは型を覚えて愚直に実践を繰り返すことから始めましょう。
例えばトークスクリプトがあるなら、その通りに話してみる。トークスクリプトは、先輩たちの失敗や成功体験から分析し、作成されたツールです。トークの流れには「なぜこう話すのか」といったさまざまな理由や背景が隠されています。あまり腑に落ちないときは上司に聞いてみるのも良いでしょう。
以下のコラムでは、受付突破のコツをご紹介しています。トークスクリプトの作成や架電する際のヒントとして参考にしてみてください。
その3:「話し方」を工夫して印象を変えよう
インサイドセールスは電話越しに会話をするため、お互いの顔が見れません。メラビアンの法則によると、人間は3つの情報から人の印象を判断していると言われています。
インサイドセールスは視覚が遮断されてしまうため、聴覚と言語で印象をコントロールする必要があります。つまり、「話し方」が重要なわけです。
例えば、このような工夫をしても良いでしょう。
- 相手に見えなくても「笑顔」で身振り手振りを交えて話す
- 適度な抑揚をつける
-
話すスピードは相手に合わせる
忙しそうに話す人には「結論から、端的に」。 こちらが話した内容があまり伝わっていなさそうであれば、「小学生に話しかけるようにゆっくりと」。このように、話すスピードひとつとっても変化させることができ、印象を変えられます。相手に合わせた話し方を心がけましょう。
また、正しい日本語を使うことも重要です。こんな言葉を使っていたことはありませんか?
- とんでもございません → とんでもないです
- なるほどですね → 左様でございますね
- よろしかったでしょうか → よろしいでしょうか
- 拝見いたしました → 拝見しました
- お身体をご自愛ください → ご自愛ください
- 部長様、課長様 → 部長、課長
たった少しの間違いでも、言葉だけを聞いているお客様にとっては違和感をもつものです。ひとつひとつは小さなことですが、会話のなかでの違和感を少しでも減らして信用を獲得していきましょう。
その4:営業パーソンとして堂々と構えよう
あなたは「いつも焦っている人」や「どこか不安げな人」に何かを頼みたいと思いますか?もし他にも選択肢があるなら、少しでも仕事をきちんとこなしてくれそうな人に頼みたいと思いますよね。これはお客様も同じです。決して偉そうにしろ、という意味ではありません。何をどんな口調で言われても決してひるまず、堂々としていることが重要だということです。
もしあなたが今、「自信が足りない。だから堂々と構えられない、落ち着きのない架電になってしまう…」そんな状態で悩んでいるなら、自信をつけるために切り返しトークなどの分析をおこないましょう。分析をおこなって実践を繰り返し、成功する。このように一歩ずつ自信をつけることが『常に自信があって落ち着いている自分』を創り出すのです。
その5:相手の反応に常にアンテナを張ろう
相手の相槌や相手から出てくる言葉など、相手の反応は興味の度合いや食いつき具合のバロメーターです。相槌のトーンが変わったら、「よくわからないな…」「うちには関係ないかな」と思われているお断りのサインと言っても過言ではありません。 成果を出す営業パーソンはそのサインを逃さず、「何か引っかかってらっしゃる部分ありますか?」「今の部分で分かりづらいところはありますか?」とすぐさまフォローを入れます。
しかし、そのサインに気付かずに最後までスクリプトを読み続けてしまうと、相手は「よくわからない…」「うちには関係ないかな?」という状態になってしまうので、受注やアポイントには至りづらいのです。もし相手から質問が出た場合はチャンスと捉えましょう。
自身のプライベートに置き換えてみると、好きな相手・興味のある相手だからこそ質問をしたい、と感じるかと思います。営業を受けている相手も同様、営業パーソンの話す内容や、商材・サービスに興味をもったから質問をしてくるのです。 そういった場合は、相手から出た質問に対してただ答えを返すだけでなく、返答に+αのメリットを訴求してクロージングにもっていけるようにしましょう。
相手の声のトーン、相槌、言葉など、全ての反応はあなたへのサインであり、ヒントなのです。常にアンテナを張って、顧客のネック、買わない理由を潰していきましょう。
その6:重要な仕事に集中するために小さな仕事を減らそう
インサイドセールスは電話をするだけではありません。商談やメール、資料作成など、さまざまな業務があります。そんななか、小さな仕事に追われて重要な仕事にちゃんとコミットできていない…そんなことはないでしょうか?
例えば、メールの 送付シーンに合わせて事前にテンプレートを用意する。一度設定しておくだけで、効率的にメールを送付できます。誤字などのミスも減らせますので、設定しておきましょう。
送付シーンの例
・資料送付時
・アポイント打診時
・アポイント獲得時
・ヒアリング時
また、見逃しがちなのが単語の辞書登録です。単語のミス削減、架電結果の入力時間を効率化し、架電の回転率を上げることができます。登録する際は、登録したい単語の最初の文字と2文字目の子音を登録すると、別の単語に変換されることを減らせます。ぜひ実践してみてください。
例
あp…アポイント
ふz…不在
さいk…再架電
けs…決裁者
まとめ
一通り、述べてきましたが、すべてを実践している人はなかなかいません。
このコラムを読んで「そんな簡単なこと?」と思ったあなた。実践できているか、ぜひ検証してみてください。きっと、全てやっているなんてことはないと思います。
これから実践しようという方は、ひとつひとつを意識することから始めてみましょう。そうすることで、徐々に身につき、結果も出るようになるのです。きっとあなたのインサイドセールスの概念が変わっていくでしょう。 このコラムを読んだことで、営業は「辛い」のではなく、「楽しい」「深い」「意外に難しい」ものだと感じてくれる方がひとりでも増えれば幸いです。
監修者プロフィール | |
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執行役員 カンパニーCMO /セールスエバンジェリスト 株式会社セレブリックスのセールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。2021年8月には “Sales is 科学的に「成果をコントロールする」営業術” を扶桑社より出版。営業本のベストセラーとして累計出版数が5万部を超える。 2022年7月には単著二作目として “お客様が教えてくれた「されたい」営業” を出版。現在は執行役員 CMOと新規事業開発の責任者を兼任。管掌するプロダクトとして営業コミュニティのYEALE、営業専門の人材紹介のSQiL Career Agent、日本最大級の営業エンターテイメントJapan Sales Collectionなどがある。 Everything DiSCの認定トレーナーであり、専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐に渡る。 |