展示会の商談化率を3.5倍に引き上げた株式会社LayerXが実践したコツを公開!

2024年2月7日に開催されたJapan Sales Collection 2024営業コンテスト「THE INNOVATORS」に3度目の出場となった株式会社LayerX。営業組織の革新的な取り組みとして、「展示会の商談化率を351%に向上させた、開発思考のインサイドセールス」というテーマで松本さんにプレゼンしていただきました!「展示会からの商談化率をもっと高めたい…!」そんな企業にぜひ参考にしてほしいTips満載です。

株式会社レイヤーエックス松本さん

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営業コンテスト「THE INNOVATORS」とは?
営業組織の革新的な取り組みをピッチ形式で披露し、豪華審査員によるフィードバックを受ける、挑戦者にも視聴者にも刺激を与える、「高めあう」コンテスト。

  Japan Sales Collection 2024 営業について「わかる・味わう・高め合う」をコンセプトに開催する、日本最大級の営業エンターテイメントです Japan Sales Collection 2024


目次[非表示]

  1. 1.「展示会リードって商談化しづらい…」これを解決するノウハウをお伝えします
    1. 1.1.展示会はリードはとりやすいが、商談化しにくいチャネル
    2. 1.2.商談化率が低かったときの状況
  2. 2.改善すべきポイントは「情報の量」「情報の質」「連携のスピード」
    1. 2.1.①連携スピードを「1営業日から60分」へ改善
    2. 2.2.②情報の「量」と「質」を上げる

「展示会リードって商談化しづらい…」これを解決するノウハウをお伝えします

株式会社レイヤーエックス松本さん

はじめまして。株式会社LayerX(レイヤーエックス)のバクラク事業部で、インサイドセールス部門のマネージャーをしている松本淳と申します。よろしくお願いいたします。

早速ですが、皆さんは展示会にご出展されていますか?Xでアンケートを実施したところ、展示会に出展されているうち4割近くの方が「展示会に満足するような商談を作成できていない」という回答だったんです。

Xで展示会についてアンケート

やっぱりみなさん、「展示会リードって商談化しづらい…」こう感じていらっしゃると思うんですよね。私たちもそうでした。今回は、全チャネルの中で最も最低だった展示会の商談化率を3.5倍に向上させたノウハウをお伝えします。展示会に出展されていらっしゃる方は、ぜひこのノウハウを使って実績を上げていただきたいと思います。 


展示会はリードはとりやすいが、商談化しにくいチャネル

まず皆さんには、展示会の解像度を上げていただきたいなと思います。言うまでもなく、展示会はマーケティングチャネルのひとつですよね。マーケティング活動はさまざまなチャネルに切り分けることができます。

展示会はリードはとりやすいが、商談化しにくいチャネル

もちろん目的もさまざまです。では、なぜ展示会に出展するかというと。当社では、「商談を作ること、未来のお客様と出会うこと」と定めていました。

この「商談を作る」という目的から考えると、先ほどのチャネルは、

  • リード獲得のしやすさ
  • 商談化のしやすさ


この2つの軸で評価をすることができます。実際に数字をマッピングしたものがこちらです。

この「商談を作る」という目的から考えると、先ほどのチャネルは、   リード獲得のしやすさ 商談化のしやすさ  この2つの軸で評価をすることができます。

展示会を見ていただくと、リードは取りやすいんだけれども、商談化がしにくいというものになっていました。これを表にしてみると、以下のようになります。

リードは取りやすいんだけれども、商談化がしにくい

水色の部分の「自社サイト」が、最も商談がしやすいチャネルです。自社のホームページからフォームを送信していただいているというものです。そして展示会を見てみると、リードの数はすごく多いです。リードの単価も安く取れてます。ただ、全チャンネルの中で商談化率が最低でした。


商談化率が低かったときの状況

商談化率が低かったときの状況

展示会の商談化率が低い理由は、「インサイドセールスに渡せる情報が不足しているからだ」と我々は考えていました。ただ、何もしてなかったわけではないんです。

ヒアリングした内容を記入して、お客様から頂戴した名刺の裏側に貼ることができるメモ帳のようなシールを用意していました。お客様に必ず聞かなければいけない内容はチェックボックスへ、お客様からランダムな会話でお聞きした情報は手書きでメモ書きをするというような形でした。

お客様に必ず聞かなければいけない内容はチェックボックスへ、お客様からランダムな会話でお聞きした情報は手書きでメモ書きをするというような形でした。

ただこれ、実際にテキストデータに起こしてはいなかったんです。あくまで画像として残っているだけでした。

名刺の連携フロー

実際のフローはこのような形です。

  1. 現場のメンバーがお客様からお名刺を頂戴してシールを貼る
  2. 名刺をSansanという名刺管理サービスでデータ化
  3. データ化された後にCSV形式で吐き出す
  4. マーケのメンバーが調整して初めてセールスフォースに流し込む
  5. ISがアプローチを始める


という流れでした。

ちなみに、データ化されるのは表面に印刷された情報だけで、裏側のシールの内容はデータ化されません。また、データ化には1営業日かかっていました。要するにですね、情報連携自体が遅く、しかも内容も不十分だったんです。そんな中、インサイドセールスのメンバーはなんとか商談を作ってくれているという状態でした。


改善すべきポイントは「情報の量」「情報の質」「連携のスピード」

当社では、こういった違和感や課題を抱えている際に「アナロジー思考」で考えるようにしています。すでに成功しているところから成功要因を抽出して、他の課題でも応用してみるんです。そこで今回はすべてのチャネルを比較してみました。

さまざまな項目を比較していく中で、明らかに成功しているチャネルとそうではないチャネルで違ったところを発見しました。

改善すべきポイントは「情報の量」「情報の質」「連携のスピード」

それが右側の3つ、情報の質と量、そして連携の速さです。もう少しだけ詳細に見てみましょう。こちらが一番うまくいっている自社サイトと展示会を比較したものです。

自社サイトと展示会を比較

「△」が書かれている展示会の場合は、現地で直接自社のメンバーがお客様からヒアリングしているにもかかわらず、連携が漏れてしまっている。「✕」がついているスピードのところでは、登場人物がたくさんいてスムーズに連携ができていないために遅くなってしまっているということがわかりました。

情報連携自体が遅く、しかもプロセス内で情報が劣化してしまっている。これが展示会の実態でした。


①連携スピードを「1営業日から60分」へ改善

ファーストステップとして、連携スピードを上げることに注力しました。今までのプロセスを以下のように変えたんです。具体的には5番の「名刺情報の手入力」が増えています。

①連携スピードを「一営業日から60分」へ改善

現場のメンバーが「すぐにアプローチすべき」と判断したお客様の名刺情報を、他のメンバーがパソコンから直接セールスフォース入力をすることで連携を素早くできるようにしました。この結果、連携のスピードは1営業日から60分に短縮することができました。外部サービスでは難しかった、スピード感のあるデータ生成を自分たちの手で実現したのです。

また、お客様の記憶が新しいうちにアプローチもできるようにもなりました。これによりスムーズに、かつインサイドセールスとお客様の双方が、気持ちよくコミュニケーションを開始することができます。さらに個性的な衣装、ノベルティ、ブースなど、「あ、あの会社ね!」とお客様が思い出してもらえるような仕掛けをたくさん用意して、お客様の記憶を呼び出す工夫をしました。これらに伴い、商談化率は2.13倍に向上させることができました。

商談化率は2.13倍に向上させることができました。


②情報の「量」と「質」を上げる

さて、次は情報の「量」と「質」を上げていきます。改善されたように見えたプロセスにもまだ課題はありました。

②情報の「量」と「質」を上げる

課題は、名刺シールの内容をさらに人の手で打ち込み直しているという点です。

作業の重複、つまり時間が倍近くかかってしまっています。現場でお客様とは5分、10分お話ができているのに、先ほどのシールの余白、まあいいところ50文字ぐらいしか書けないんですが、そんな小さい余白にヒアリング内容をすべて収めることなんてできるわけがないんですよね。

せっかくの良質な顧客情報が連携時点で漏れてしまっている。これを解決するために、Immedio(イメディオ:https://www.immedio.io/)というデジタルツールを導入しました。

これを解決するために、Immedio(イメディオ:https://www.immedio.io/)というデジタルツールを導入しました。

具体的には、このようなものです。


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監修者プロフィール

セレブリックス今井晶也



執行役員 カンパニーCMO /セールスエバンジェリスト

株式会社セレブリックスのセールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。2021年8月には “Sales is 科学的に「成果をコントロールする」営業術” を扶桑社より出版。営業本のベストセラーとして累計出版数が5万部を超える。

2022年7月には単著二作目として “お客様が教えてくれた「されたい」営業” を出版。現在は執行役員 CMOと新規事業開発の責任者を兼任。管掌するプロダクトとして営業コミュニティのYEALE、営業専門の人材紹介のSQiL Career Agent、日本最大級の営業エンターテイメントJapan Sales Collectionなどがある。

Everything DiSCの認定トレーナーであり、専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐に渡る。


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