営業代行のマーケットトレンド傾向と有効な活用方法のすすめ

営業代行を検討する企業が増えている一方で、「どの会社に頼めばいいかわからない」「思っていた成果が出なかった」という声も多く聞かれます。

この背景には、営業代行市場が急速に多様化していることがあります。たとえば、支援のスタイルや担当する人材、報酬モデルなどが会社ごとに大きく異なります。同じ「営業代行」という言葉でも、サービスの中身は企業によって全く違うのです。

また、選ぶ側に正しい知識がなければ、ミスマッチが起こるのは避けられません。

このコラムでは、変化する営業代行市場の「今」を整理しながら、自社の課題に本当にフィットするパートナーを見つけ、戦略的に活用するためのポイントをお伝えします。


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本記事とあわせて、営業力を高めるための新規開拓チェックリストをぜひご活用ください。新規開拓で生産性を向上させ、成果を高めるためのチェックリストです。営業パーソンや営業組織が持つべき基本的なスタンス、起こすべき行動から、実際の営業活動で実施すべき項目までまとめています。


【監修者】
株式会社セレブリックス 取締役 執行役員 CMO
市場開発本部長 兼 セレブリックス営業総合研究所 所長
今井 晶也

セレブリックス営業総合研究所の所長兼セールスエバンジェリストとして、法人営業・購買・AI営業の最前線で研究や情報発信を行う。著書に『Sales is 科学的に「成果をコントロールする」営業術』、『お客様が教えてくれた「されたい」営業』、『The Intelligent Sales~AIを活用した最速・最良でクリエイティブな営業プロセス~』などがあり、累計発行部数は10万部を突破。現在は取締役 執行役員CMOとしてマーケティング戦略や新規事業開発を牽引。営業プラットフォーム『YEALE』、『Japan Sales Collection』の監修や、Everything DiSC®認定トレーナーとしても幅広く活動している。

目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.3つの視点で見る2025年の営業代行マーケットトレンド
    1. 2.1.1.営業リソース不足が解消されない理由—有効求人倍率の推移が示す採用難の現実
    2. 2.2.2.お問い合わせの約4割が「情報通信・IT系企業」—業種別リードデータが示すもの
    3. 2.3.3.「とりあえずアポ」から「組織ごと委託」へ—営業代行活用の質的変化
      1. 2.3.1.①スピード
      2. 2.3.2.②ノウハウの獲得
      3. 2.3.3.③リスクの低減
  3. 3.営業代行を「戦略的に」活用するために
  4. 4.おわりに

はじめに

弊社には日々、電話やお問い合わせフォームを通じて「新規開拓営業の強化」や「営業組織の立ち上げ」に関するご相談をいただいています。

営業代行というサービス自体は以前から存在していましたが、その「使われ方」は時代とともに大きく変化しています。かつては「テレアポを外注してアポイントを増やしたい」という単発・部分的な依頼が主流でした。しかし2015年頃からインサイドセールスという概念が普及し、コロナ禍を経てオンライン商談が当たり前になった今、営業代行に求められる役割は「アポ獲得」から「営業組織ごとの戦略設計・実行」へと質的に変化しています(下図参照)。

【営業代行サービスのトレンドの流れ】


図1:営業代行の活用トレンド変遷

2025年の弊社へのお問い合わせデータを分析すると、この変化はデータにも如実に表れています。以降では、3つの視点からその傾向を詳しく見ていきます。

3つの視点で見る2025年の営業代行マーケットトレンド

それでは次に、お問合せ頂いた企業様をいくつかのセグメントに分けて傾向を分析していきましょう。

1.営業リソース不足が解消されない理由—有効求人倍率の推移が示す採用難の現実

弊社へのお問い合わせの背景として、最も多く挙げられるのが「営業リソース不足」です。必要な営業人材を社内だけでは確保できず、外部リソースの活用を検討するケースが後を絶ちません。

厚生労働省の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率は平成30年(2018年)頃に1.6倍台のピークを記録した後、コロナ禍で一時的に低下しました。しかしその後は回復基調をたどり、令和7年(2025年)も1.2倍前後で推移しており、求職者1人に対して1件以上の求人がある「売り手市場」が長期にわたって続いています(下図参照)。


図2:求人、求職及び求人倍率の推移(厚生労働省 「一般職業紹介状況(令和7年12月分及び令和7年分)について」より筆者作成)

つまり、営業人材の採用難はコロナ禍を経てもほとんど改善されておらず、構造的な問題として定着しつつあります。少子高齢化による労働人口の減少が続く中、自社採用だけで営業組織を整えることのハードルは、以前にも増して高くなっています。

「営業リソース不足」に次いで多いお問い合わせの背景は、「新規事業立ち上げに伴う市場性の検証」や「営業スキームの構築」を目的とするものです。単純な人員補充を求めているというよりも、「外部の営業プロに任せながら、先々自社で再現できる仕組みを作りたい」という本質的なニーズが見え隠れしています。

リソース不足の解消だけを目的とするなら、人材派遣という手段もあります。それでも営業代行を選ぶ企業が増えているのは、人を揃える以上の価値として、成果につながる「営業の仕組みごと」手に入れたいという意識の変化の表れではないでしょうか。

2.お問い合わせの約4割が「情報通信・IT系企業」—業種別リードデータが示すもの

次に、2025年のお問い合わせを業種別に分析してみましょう。

業種が判明している257件のうち、情報通信・メディア・広告業が107件(41.6%)と断トツの1位です。次いでサービス業・コンサルタント/専門技術サービスがそれぞれ約12%で並んでいます(下図参照)。


図3:2025年 業種別リード数(業種判明分 257件 / セレブリックス調べ)

以前から「営業代行を検討する企業の2社に1社はIT系」と言われてきましたが、2025年においてもその傾向は変わらず、むしろ比率は高まっています。

背景にあるのは、IT・エンジニア人材の採用難が依然として深刻であることです。厚生労働省の職業紹介状況によると、2025年1月時点のエンジニア(情報処理・通信技術者)の有効求人倍率は1.75倍※1で、職種全体平均の1.29倍を大きく上回っており、採用競争の激しさは年々増すばかりです。

さらに経済産業省の試算では、2030年には最大約79万人規模のIT人材不足が生じると予測されています※2。DX推進やAI活用が加速する中、エンジニア採用に経営リソースを集中させたいIT企業が、営業機能を外部に委ねる流れは今後もさらに強まると考えられます。

エンジニアは採れても、営業は後回しになりがちというような、構造的な課題を抱えるIT企業にとって、営業代行は単なるリソース補充ではなく、事業成長を加速させるための戦略的な選択肢になっています。

※1 出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」(2025年12月分)
※2 出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(平成31年4月)

3.「とりあえずアポ」から「組織ごと委託」へ—営業代行活用の質的変化

業種や企業規模を問わず営業代行の認知が広がる中、その活用方法にも大きな変化が生まれています。

以前は「テレアポだけ外注する」「アポイントを月◯件獲得してほしい」といった、部分的・単発的な依頼が中心でした。しかし現在、弊社への問い合わせで最も多いのは「営業組織ごとお任せしたい」「専属チームを立ち上げてほしい」という、戦略立案から商談・受注までを一括で委託するニーズです。

組織一括委託が選ばれる理由は、単なるリソース補充にとどまらない3つの具体的なメリットにあります。

①スピード

自社で営業組織を立ち上げる場合、採用・研修・マネジメント体制の整備まで数ヵ月〜1年以上かかることも珍しくありません。営業代行なら、即戦力のチームがすぐに動き出せます。

②ノウハウの獲得

優秀な営業代行会社は、業界や商材に応じた勝ちパターンを蓄積しています。「外部のプロに任せながら自社の営業スキームを学ぶ」という活用法も増えており、将来的に自社営業へ移管する際のベースとなります。

③リスクの低減

正社員採用と異なり、市場環境や事業フェーズの変化に合わせて柔軟にリソースを調整できるため、固定コストを抑えながら営業力を維持できます。

また、1件のアポイントにも確度を求める企業が増えており、件数獲得よりも以下のようなご要望も増えてきました。

  • アポイント目的の明確な合意(要件定義)
  • 決裁者・キーマンとの商談設定
  • 先方の課題感の事前把握

以上のようなテレマーケティングの「質」を重視する企業が急増しています。さらに近年増えているのが、新規事業・新商材のテストマーケティングとしての活用です。

新しいサービスを市場に出す前に「本当に売れるのか」「どのターゲットに刺さるのか」を検証したいが、社内にその営業リソースも知見もない、というケースが増加しています。

こうした場面で営業代行を活用することで、実際の営業活動を通じて顧客の生の反応・本音を収集し、次の戦略立案に活かすことができます。Webのアクセス解析やアンケートでは見えにくい「なぜ買わないのか」「どこで迷うのか」といった情報こそ、事業を前進させる最大のヒントになります。

「まず外部のプロで仮説を検証し、再現性のある営業スキームができてから自社営業に引き継ぐ」。このアプローチは、スタートアップから大手企業の新規事業部門まで、幅広く取り入れられています。

営業代行を「戦略的に」活用するために

ここまで3つの視点で2025年の傾向を見てきました。

営業リソース不足の構造化、情報通信・IT系企業を中心とした多様な業種への広がり、そして「組織一括委託」へのニーズの高まり。これらはいずれも、営業代行が「コスト削減の手段」から「事業成長を加速させる戦略的パートナー」へと進化していることを示しています。

「はじめに」でご紹介したトレンドの変遷が示す通り、営業代行の役割はこの10年余りで大きく変わりました。単なるアポ獲得の外注から、営業戦略の設計・実行・検証まで一貫して担うパートナーへ。その変化は、企業側の営業に対する意識の成熟とともに起きてきたものです。

営業代行はあくまでも、貴社の営業戦略を実現するための手段の一つです。成功のカギは、次の3点に尽きます

  • 何を実現したいのかを明確にすること
  • どのように活用すれば成果につながるかを設計すること
  • 自社の課題・フェーズに合った営業代行会社を選ぶこと

業界・業態・競合環境によって打つべき戦術は異なります。しかし「営業の答えは営業現場にある」という信念のもと、弊社は創業以来1,400社・12,700サービス以上の支援を通じて、お客様それぞれの課題に向き合ってきました。

営業代行の活用をご検討の際は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。


あわせてお読みください

本記事とあわせて、営業力を高めるための新規開拓チェックリストをぜひご活用ください。新規開拓で生産性を向上させ、成果を高めるためのチェックリストです。営業パーソンや営業組織が持つべき基本的なスタンス、起こすべき行動から、実際の営業活動で実施すべき項目までまとめています。


おわりに

営業代行市場は今、かつてないほど多様化しています。選択肢が増えたことは喜ばしい反面、選ぶ側にも相応の知識と準備が求められる時代になりました。

大切なのは、営業代行を「外注」ではなく「共創パートナー」として捉えることです。単にリソースを補うだけでなく、自社の営業戦略を共に背負い、課題を一緒に解決していく関係性が築けたとき、営業代行の本来の価値が発揮されます。

何を頼み、どう共に進み、どこに期待し、どこを補完し合うのか。その関係性の質が、成果の質に直結します。このコラムが、営業代行をより深く理解し、自社の課題に合ったパートナー選びの一助となれば幸いです。

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