役者だからできる。心を動かし感動を創るプロの技
「この商品、本当にいいものなんだ。でも、どうすればこの想いをお客様に届けられるんだろう?」
BtoCマーケティングの最前線に立つご担当者様であれば、一度はそんな悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。スペックや機能を伝えるだけの画一的なプロモーションでは、情報が溢れる現代の顧客の心には響きません。本当に求められているのは、ブランドの世界観や作り手の「想い」を体現し、一人ひとりのお客様の心に寄り添う、血の通ったコミュニケーションです。
もし、そんな「感動体験」をプロモーションの現場で提供できるプロフェッショナル集団がいるとしたら、ご興味はありませんか?
私たちセレブリックスには、「プロキャス」と呼ばれる特別なスタッフが在籍しています。彼らは、役者や俳優、声優といった夢を追いながら、日々表現力を磨き続ける「表現のプロフェッショナル」たちです。
彼らはブランドの代弁者として、その場の空気を読み、お客様一人ひとりの感情を繊細に汲み取り、声色、表情、言葉選びのすべてを駆使して心を動かす力を持っています。
今回は、プロキャスの一員として数々の現場で活躍する角田天斗(すみだ たかと)さんにお話を伺いました。彼の言葉から見えてきたのは、マニュアルを超えた顧客体験を創造する「表現者」ならではの哲学と、具体的なメソッドでした。
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声優、俳優、スーツアクター。多彩な顔を持つ「表現者」の素顔

今回お話を伺った角田さんは、声優として確固たる地位を築くという夢を追いながら、舞台、映像、さらには地域のヒーローショーでスーツアクターとしても活躍するなど、多彩な活動をされています。
「いろいろとやりすぎてて、自分は今何をやっているんだろうなと思うこともあります」と朗らかに笑う角田さんですが、その言葉の端々からは「表現」という仕事への深い愛情と探求心が滲み出ています。
角田さん: 「将来的には、声の技術的な方面のスキルを伸ばしてお仕事ができていければなというのが今の夢ですね。時間を見つけては、発声練習を続けています」 |
その声は、インタビューの場においても驚くほど明瞭で、聞き取りやすい。彼が日々、どれほど真摯に自分の「表現」と向き合っているかが伝わってきます。
セレブリックスのプロキャスとして、彼はこれまで、動画配信サービスのプロモーションからスマートフォンの体験会、商品のサンプリング、さらにはがん検診の啓発パレードまで、多種多様な現場を経験してきました。一見すると、彼の夢である「表現」の仕事とは異なるように見えるかもしれません。しかし、彼の話を聞くうちに、そのすべてが「表現者」としてのスキルを活かす最高の舞台であることがわかってきます。
「企業の顔」として現場に立つということ
プロモーションの現場に立つ際、角田さんは常に一つの覚悟を持っていると言います。
角田さん: 「ご依頼いただいているからには、お客様からすると、僕たちがセレブリックスの人間であるとか、別の会社の人間であるとかって、関係ないわけじゃないですか。あくまでも、そのブランドや団体の『人』という認識になる。だからこそ、大元の企業様の顔に泥を塗るようなことは絶対にあってはならない。自分が提供する側である、という意識は常に持っています」 |
この言葉は、プロキャスが決して「やらされ仕事」として現場に立っているのではないことの証明です。彼らは、クライアント企業のブランドストーリーを深く理解し、その一員として、誇りと責任を持ってお客様と接しています。
しかし、ただ「企業の顔」として真面目に説明するだけでは、お客様の心は動きません。特に、スマートフォン教室のような、専門的な知識が必要とされる現場では、参加者であるご高齢の方々が不安や戸惑いを感じることも少なくありません。
「専門的な話になると、どうしても『何を言っているんだろう』と戸惑ってしまう方がいらっしゃいます。そういった方々を一人も置き去りにしない。そのための工夫が、私たちの腕の見せ所です」
角田さんの真価は、ここから発揮されます。
マニュアルを超えた感動は、こうして生まれる
角田さんが講師を務めるスマートフォンの体験会は、いつも和やかな雰囲気に包まれています。そこには、彼が長年の経験の中で培ってきた、人の心を掴むための緻密なコミュニケーション術がありました。驚くべきことに、これから紹介するテクニックは、研修で教わったものではなく、すべて彼が現場でお客様の反応を見ながら生み出してきたオリジナルだと言います。
心を解きほぐす魔法の言葉
スマホ教室に来られるご高齢の方の多くは、「若い人のように使いこなせない」「新しい機械は怖い」といった緊張や不安を抱えています。角田さんはまず、その心理的ハードルを優しく取り除くことから始めます。
角田さん: 「講義の冒頭で、私はいつもこう言うんです。『実は、私たちのような若い世代でも、スマートフォンの機能をすべて使いこなせている人なんて、ほとんどいないんですよ』って。そうすると、皆さんの強張っていた表情が、ふっと和らぐのがわかるんです」 |
「自分だけができないわけじゃないんだ」という安心感。この一言が、お客様の心を解きほぐし、「学んでみよう」という前向きな気持ちを引き出す最初のステップになります。これは、相手の立場に立ち、その不安な心に寄り添う「共感力」のなせる技です。
笑いがもたらす一体感
場の空気が和んだところで、角田さんは巧みに「笑い」を取り入れ、会場に一体感を生み出していきます。
角田さん: 「スマートフォンを使い続けると本体が熱くなる、という話をします。『少し熱くなってきたなと思ったら、休ませてあげてくださいね』と。そして、一呼吸おいてから、こう付け加えるんです。『でも、間違っても“冷やさなきゃ”と思って、冷蔵庫や冷凍庫には入れないでくださいね!』って」 |
この一言で、会場は笑いに包まれます。「そんなことしないわよ」と笑いながらツッコミを入れるお客様もいるそうです。この笑いが、講師と生徒という垣根を取り払い、「一緒に楽しむ仲間」という空気を作り出します。緊張が解け、心がオープンになることで、その後の説明がよりスムーズに頭に入っていくのです。
物語で伝える「自分ごと」の重要性
楽しい雰囲気を作る一方で、伝えるべき重要な情報は、より深く、確実に届けなければなりません。例えば、多発するフィッシング詐欺などの危険性についてです。単に「注意してください」と呼びかけるだけでは、多くの人の心に響きません。そこで角田さんが使うのが、「物語」の力です。
角田さん: 「最近よくある宅配業者を装ったショートメッセージ詐欺を例に出します。『“お荷物のお届けにあがりましたが、不在のため持ち帰りました”というメッセージが届いて、ついURLをタップしてしまうと…』と、具体的な手口を実例を交えて話します。すると皆さん、テレビのニュースなどで見聞きしたことがあるからか、ぐっと身を乗り出して、自分のこととして真剣に聞いてくれるんです」 |
さらに、「クレジットカード情報だけでなく、配達希望時間を教えてしまうだけでも、『この時間は家にいないんだな』と空き巣に狙われるリスクがあるんですよ」といった、一歩踏み込んだ情報まで付け加えます。
単なる注意喚起ではなく、具体的なストーリーとして語ることで、お客様はその危険性を「自分ごと」としてリアルに想像することができます。これは、聞き手の想像力を掻き立て、感情に訴えかける、まさに「表現者」ならではの伝達スキルと言えるでしょう。
これらの工夫は、すべて現場でのお客様との対話の中から生まれたもの。「これを言ったら、どんな反応が返ってくるだろう?」と常に仮説と検証を繰り返しながら、最高のコミュニケーションを追求し続けているのです。
「表現のプロ」だからこそ持つ、二つの武器
マニュアルに頼らない角田さんのコミュニケーション術を支えているのは、彼が「表現者」として培ってきた、二つの強力な武器です。
武器1:場の空気を支配する「声」の使い分け
声優としても活動する角田さんにとって、「声」は最も重要な表現ツールです。彼は、その場の状況や伝えたい内容に応じて、声のトーン、ボリューム、スピードを巧みに使い分け、お客様の感情を揺さぶります。
角田さん: 「講義全体に向けて話す時と、一対一で質問にお答えする時とでは、全く声の出し方が違います。例えば、先ほどの詐欺の話のように、絶対に気をつけてほしい重要なことを伝える時は、少し声を強め、はっきりとした口調で語りかけます。逆に、冷蔵庫のネタのような冗談を言う時は、少しふざけたような、砕けたトーンで話す。この緩急が、聞いている人の集中力を途切れさせないんです」 |
このコントラストによって、お客様は「今は真剣に聞くべき時」「今はリラックスしていい時」と無意識に判断し、長時間にわたる講義でも飽きることなく、楽しみながら参加することができます。
そして、彼の声の使い分けの真骨頂は、一対一のコミュニケーションで発揮されます。
角田さん: 「講義後の質疑応答で、お客様の隣で説明する時は、むしろ声を張りません。もちろん、ボソボソと話すわけではありませんが、相手にだけ聞こえる、落ち着いたトーンでゆったりと話すことを心がけています。その方が、お客様は安心するんです。目の前で大きな声でまくし立てられたら、誰だって少し威圧的に感じてしまいますよね」 |
相手に寄り添い、安心感を与える、落ち着いた声。耳が遠い方には、少しトーンを上げて、よりゆっくり、はっきりと。相手の状態を瞬時に察知し、最も心地よく情報を受け取れる「声」を届ける。これは、日々の発声練習と、舞台の上で観客の反応を感じ取ってきた経験の賜物です。
武器2:一瞬で心を掴む「観察力」と「アドリブ力」
プロモーションの現場は、常に予測不能な出来事の連続です。マニュアルに書かれていない質問、時にはネガティブな反応。そうした場面でこそ、プロキャスのアドリブ力(りょく)が光ります。
角田さん: 「先日、4回コースのスマホ教室の最終日に、あるお客様から『先週は自分のスマホが古くて何もできなかったから、暇だったんだよね』と言われたことがありました。その方は、OSのバージョンが古く、講座で使うアプリをインストールできなかったんです。これは、私たちではどうしようもできない問題でした」 |
しかし、角田さんはそこで諦めませんでした。
角田さん: 「そのお客様が、最終日に『来て損した』と思ってお帰りになることだけは避けたかった。そこで、アシスタントスタッフの一人を、そのお客様に“専属”でつけさせていただいたんです。『講座の内容とは別で、何か個人的に聞きたいこと、やってみたいことがあれば、この時間で何でも聞いてください』と。結果的に、その方はとても有意義な時間を過ごせた、と満足してくださいました」 |
これは、お客様の言葉の裏にある「がっかりした気持ち」を敏感に察知し、その場で最善の解決策を瞬時に考え、実行に移した、見事なアドリブ対応です。
この鋭い観察力とアドリブ力は、役者としての経験、特に舞台の上での経験が大きく影響していると角田さんは語ります。
なぜ、役者は人の心を読み解けるのか?
角田さん: 「芝居というのは、相手のセリフを聞いてから自分のセリフを言う、という単純なものではありません。相手の表情、声のトーン、息遣い、その場の空気、そのすべてを受け取って、初めて生きた会話が生まれるんです。だから、私たちは常に相手を、そして空間全体を“見る”訓練をしています」 |
角田さんの観察力の原点は、高校時代の演劇部にありました。少人数の部活で、同級生と二人芝居に没頭した経験が、相手の感情の機微を読み取り、それに応えることの重要性を体に叩き込んだと言います。
角田さん: 「相手が何をしようとしているのか、何を考えているのか。それを必死で読み取ろうとする。ヒーローショーでも同じです。相手の動きの“きっかけ”をしっかり見ないと、大怪我に繋がりかねません。また、客席の子供たちが盛り上がっているか、少し静かになってしまっているか、その空気を感じ取って、応援を促す声をかけることもあります」 |
相手の心を読み解き、その場の空気を察知する力。
それは、舞台の上で共演者や観客と真剣に向き合い続けることでしか磨かれない、特殊なスキルです。プロキャスは、このスキルをプロモーションの現場に持ち込み、お客様一人ひとりが「大切にされている」と感じられる、パーソナルなコミュニケーションを実現しているのです。
※とある展示会のご支援時のイメージ
未来のお客様へ:私たちだから届けられる価値
最後に、この記事を読んでくださっている未来のクライアント様へ、角田さんから力強いメッセージを預かりました。
角田さん: 「私たちプロモーションキャストにお任せいただければ、単に商品を説明するだけでは決して届かない、お客様の心の奥にあるニーズを掘り起こすお手伝いができるはずです。表現活動を通して培ってきた、相手を思いやり、気持ちを引き出し、察する力。それは、お客様が言葉にしない『ここが気になっていたんだ』というポイントを見つけ出し、期待を超える感動体験を生み出す力です。ぜひ、私たちに皆様のブランドの『想い』を届けさせてください」 |
プロモーションの成功とは、単に売上を上げることだけではありません。ブランドのファンを一人でも多く生み出し、お客様の日常を少しでも豊かにすること。その実現のために、セレブリックスの「プロキャス」という選択肢を、ぜひご検討ください。
彼ら「表現のプロフェッショナル」が、貴社のブランドとお客様との間に、忘れられない感動の架け橋を架けることをお約束します。






