セールス職における「スキル」「スタイル」「スタンス」 ―AI時代における人間力の重要性―

セールス職における「スキル」「スタイル」「スタンス」とは?

セールスは、単に技術や知識が求められる職種ではなく、個々のスタイルやスタンスが色濃く反映される、人間的な職業です。セールス職で成功するためには、「スキル」「スタイル」「スタンス」 という3つの要素が密接に絡み合い、それぞれが重要な役割を果たします。

スキル

スキルとは、営業資料作成やデータ分析、交渉など、セールス活動に必要な能力を指します。
例えば、新製品の提案を行う際、相手のニーズを的確に捉え、製品の特長をデータに基づいて説明できるスキルは不可欠です。

スタイル

スタイルはその人自身の個性や流儀です。
ある営業担当者が顧客に対し、ユーモアを交えた親しみやすいコミュニケーションを行う一方、別の営業担当者は、論理的で簡潔な説明を重視するコミュニケーションを得意とします。スタイルはその人の発言や行動に現れ、他者に影響を与えます。

スタンス

スタンスは相手との向き合い方や距離感を決定する要素です。
例えば、ある顧客はじっくり時間をかけて商談を進めたいと思っているかもしれませんが、他の顧客は効率的に決断したいと思っているかもしれません。このような顧客の考えや状況に応じて、相手に合わせたスタンスをとることで、相手に寄り添い、信頼関係を築くことができます。

それぞれの伸ばし方

スキル、スタイル、スタンスに分けて考えると、それぞれの伸ばし方やマネジメントの向き合い方が変わってきます。

スタイルは人それぞれの個性に合わせていく形になり、属人性が発揮されるアートの領域です。ここを無理やり矯正しようとすると、セールス職としてのやりがいを失うきっかけにも繋がります。
一方スキルは、組織として可能な限り平準化し、誰でも再現できる状態を目指していく必要があります。人によって、わかる、できるに差があると、顧客体験を悪化させる可能性があるからです。
同じように、スタンスも個人としてのスタンスだけでなく、企業としての姿勢やポリシーを持っておくことが重要です。

AI時代に求められること

そしてこれら3つの要素は、バランスが重要です。
スキルだけでは場面ごとの最適な対応ができず、スタイルだけでは自己中心的に映りがちで、相手に響かないこともあります。スタンスだけでは良い人で終わってしまい、強い印象を残せないことがあります。

AI時代において、一流の営業パーソンに求められるのは、このスタイルとスタンスのバランスではないかと考えてます。AIが技術的な部分を補完する中で、いかに自分らしさを保ちながら、相手に合わせた柔軟な向き合い方をするかが、セールスの成否を左右するでしょう。

例えば、AIがデータ分析を行い、提案の精度を高める一方で、営業担当者はその提案をどのように伝えるか、相手にとって最適なタイミングや方法を考える必要があります。これにより、技術と人間性が融合した新しいセールスの形が生まれるのです。

私自身もこのコラムを書くにあたり、スタイルとスタンスの違いを再確認する機会となりました

スタイルは「自分の強い思いや流儀」であり、スタンスは「相手や状況に応じた向き合い方や姿勢」と整理できます。この違いを意識しながら、さらなる成長を目指していきたいと考えています。


著者:

今井 晶也 (いまい まさや)

取締役 執行役員 CMO
市場開発本部長 兼 セレブリックス営業総合研究所 所長

お問い合わせ先

〒135-0063
東京都江東区有明3-7-18 有明セントラルタワー7階

株式会社セレブリックス
セレブリックス営業総合研究所 宛

E-mail:eisouken-support@cerebrix.jp

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