営業現場で活用できる心理術6選

人と人が会話をするとき、そこには何かしらの心理的変化が発生しています。
誰かと話していて気分が良い・不愉快だ・面白いなどの感情もすべて、心理学に基づいた心の働きです。

相手の心の働きをさまざまなコミュニケーションによって誘導する行為を、一般的には心理術と呼びます。
そこで、今回のコラムでは、営業活動に役立つ「営業心理術」についてご紹介いたします。

 

 

 

 

<目次>

・心理学と営業の関係性
・営業に活かせる心理術と用語
―好意の返報性
―ハロー効果
―バックトラッキング法
―ザイアンスの法則
―両面・片面提示
―プリフレーム
・まとめ

 

その他の心理学についてのコラムはこちら
営業活動に効果絶大!心理学を用いた5つの営業テクニック

 

心理学と営業の関係性

営業と心理学にはどのような関係があるのでしょうか。

営業とは自社と顧客(法人・個人問わず)を結ぶ架け橋のような存在です。
自社の商品やサービスの存在を広めて、その価値を知っていただくためのアプローチを行うのが基本的な役目となります。

営業がどれだけ多くの顧客に架け橋をかけられるかによって、自社の売上や利益が決定するため、営業は企業の看板ともいえる職種です。

また営業は顧客と対面、あるいは電話やメールで直接コミュニケーションを図ります。
そのため、営業パーソンにはその他の職種よりもより高いコミュニケーション力が求められます。

そして顧客からの信頼を得るためには、顧客の心理に「この人は信用できる」という感情を働かせなければなりません。
よく売れる営業というのは、この心理学を無意識に取り入れてコミュニケーションを図っている人たちといっても過言ではありません。

ここでいうコミュニケーション力とは、商材を強く売り込むために喋り続けるような技術ではなく、顧客の課題や問題を正確に把握し、なおかつ自社の製品を絡めた的確な問題解決案を提案できる総合的な能力のことです。

 

営業に活かせる心理術と用語

では、具体的な営業に活かせる心理術とその用語についてご説明いたします。

 

 

好意の返報性

コミュニケーションの基本となる部分ですが、人は相手から好意を感じると自然に好意を返してしまうという心理現象です。

顧客と商談をする前などに、顧客のプライベートなどに関わる部分についての雑談、いわゆるアイスブレイクを交えて親睦を深めると、その後の商談が円滑に進みやすくなります。

 

 

 

ハロー効果

ハロー効果にはポジティブハローとネガティブハローの2種類があります。それぞれ逆の働きを意味するのですが、これも営業に活かしやすい心理現象ですので、是非覚えておきましょう。

ポジティブハロー効果

人や物事に対して、好印象を持つとそれに関係するあらゆることも良いものであると感じてしまう心理現象です。

例えば、とあるメーカーの商品に対して良い印象を持つと、そのメーカーが出している商品全てが良いものであると感じてしまうのも、ポジティブハロー効果になります。

 

ネガティブハロー効果

ポジティブハローの逆で、人や物事に1度悪い印象を持つと、それに関すること全てに対して悪印象を持ってしまう心理現象です。

 

バックトラッキング法

カウンセリングなどでも多用される「おうむ返し」を利用した心理術です。
相手が話したことに対して、同じ言葉を使って返すことで相手は親近感を抱きやすくなります。

営業は聴く力が大切だと巷でよく言われていますが、人は基本的に聞くよりも話す方が好きなので、聴いてくれるというだけでも好印象を抱く要因となります。
そして、同じ言葉で返されると、自分の話をちゃんと聞いてもらえていると感じてしまうため、このバックトラッキング法は非常に有効な手段と言えるのです。

 

ザイアンスの法則

ザイアンスの法則とは、人は初対面の相手には冷たく対応し、回数を重ねて会うほど相手に好印象を抱くようになるという心理現象です。
営業の場面でも1回目は上手くいかなくても、2回目以降では商談が進むというケースは珍しくありません。

また訪問回数や商談回数を重ねることで、顧客との距離が縮まるのも、お互いの心理にザイアンス効果が働いているためです。

 

両面・片面提示

メリットとデメリットの両方を提示することを「両面提示」、どちらかだけを提示することを「片面提示」と呼びます。

メリットばかりを伝える営業は顧客からすれば胡散臭く、裏があるのではないかと不信感を抱かれやすく、メリットとデメリットの両面を提示された方が、相手を信頼する傾向にあります。

つまり、信頼される営業パーソンになるには、メリットばかりではなく、きちんとデメリットを伝えることも大切なのです。

 

プリフレーム

プリフレームとは、商談現場においてこれから話す内容の枠組みを伝えておく会話手法です。

例えば、訪問の前日に
●明日は**について、お話をお聞かせいただければ幸いです。
弊社のサービス紹介と併せて30分程度を予定しております。
と訪問の目的を提示したり、

商談の最初に
●本日は最初の5分で弊社の紹介をさせて頂いたのち、
御社の状況を聞かせていただければ幸いです。全部で30分程度を予定しております。
のように、目次を伝えるようなイメージです。

時間と内容を明確に伝えておくことで、話の脱線を防ぎ効率的に商談を進められるとともに、時間の枠組みを設定することで会話の主導権を握ることもできる営業心理術です。

また、事前に内容を伝えることにより、相手にも準備の時間ができるので、より中身のある商談が出来る、という副産物も生まれるのです。

 

まとめ

いかがでしたか?

営業に活かせる心理術は今回ご紹介させていただいた以外にもたくさんあります。
その中でもすぐに実践できる部分をピックアップしてご紹介いたしました。

これらの営業心理術は、顧客と自身の相性や状況によっても効果に差があるので、ポイントごとに意識して実践してみてくださいね。

 

今井晶也

<執筆者:今井晶也

セレブリックスの主席エバンジェリストとして、営業に関する公演・講義を全国で実施。営業マネジメント等の組織に関するテーマから、具体的な営業テクニックやコンテンツ作りまで専門領域は多岐にわたる。代表的な取り組みとして、長野県中小企業振興センターと共に【製造業に向けた提案型営業の習得を目指した講義】や、宣伝会議が主催する【見込客を顧客に育成するセールスコンテンツ講座】等で講師活動がある。DiSCの認定講師資格を所持。

※当コラムを「引用・転載」する場合には、kikaku-e@cerebrix.jpまでご連絡の上、引用元として記事のURLを明記いただければ幸いです。

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