社長の一言で商談が白紙に?「鶴の一声」を防ぐ、商談コントロールの秘訣

丹精込めて仕込んでいた重要案件・・・

  • 順調に商談が進んでいたのに、社長の一言で白紙になった
  • 役員会の方針転換があり、振り出しにもどった

このような経験、営業パーソンであれば一度はあるのではないでしょうか。

セレブリックスでも様々な案件でこの「鶴の一声」対策をしてきましたが、正直、これをゼロには出来ていません。しかし、ちょっとしたテクニックと考え方で予防線を張り、受注率を上げることは出来るのです。

本コラムでは、この「鶴の一声」を防ぐためのテクニックをお伝えいたします。決裁者呼び出しトーク例もご紹介してありますので、是非チェックしてみてください。


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本記事とあわせて、『営業ロールプレイングのチェックシート』もぜひご活用ください。セレブリックスでは正しい営業スキルを身につけさせるためのロールプレイング研修を推奨しています。実践型研修と呼ばれる、体験や実践を取り入れた教育方法です。なぜロールプレイングが営業のスキルアップに適しているのか、また、行う際のポイントを解説しています。最後には簡易的なチェックシートもご用意しておりますので、ぜひご活用ください。

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目次[非表示]

  1. 1.鶴の一声はなぜ起きる?
  2. 2.決裁者・意思決定者に会うために
  3. 3.ターゲット別の決裁者攻略方法
    1. 3.1.中小企業
    2. 3.2.大企業
  4. 4.決裁者に会えない場合
  5. 5.まとめ

※本コラムは、弊社今井のnoteを加筆修正した内容です。

鶴の一声はなぜ起きる?

鶴の一声が起こる原因は実にシンプルで、

  • 鶴(決裁者)や上位役職者と接触できてない
  • 決裁者の意向(会社の方針)を押さえてない

という理由がほとんどです。

自分のコントロールできない範囲で意思決定をされているから"鶴の一声"なんですね。色々な対策が考えられると思いますが、難しく考えるのはやめて、まずはこの2つを徹底してください。

  1. 決裁者・意思決定者に会うこと
  2. 万が一 鶴の一声があった時に、全力で阻止する勢力を味方につけておくこと

このように文章にしてみると、簡単そうに見えるかもしれません。しかしこれをやるのが意外と難しいのです。


決裁者・意思決定者に会うために

商談をコントロールする(鶴の一声を防ぐ)ためには、可能な限り意思決定に近い上位役職者と商談することが重要です。中には「決裁者以外とは商談しない」と、強いルールを設けている営業パーソンもいるくらいです。それくらい、決裁者商談は高い受注率をキープする可能性があるのです。

それではまず、新規営業の場合に決裁者と商談するための手段を考えてみましょう。

<決裁者商談のための手段>

  • 電話をかける
  • 飛び込みや直接企業へ訪問する
  • 知人や取引先に紹介してもらう
  • 商談した相手に別会社の紹介をもらう
  • 銀行や株主の繋がりから接点をつくる
  • 社内ネットワークや過去の接点情報を活かす
  • コミュニティに所属する

ざっとこのような取組みが考えられます。

その他にも、Salesforceさんがよく行う手紙アプローチは取り組みやすい方法です。セレブリックスでも高級和紙を使い、手書きで手紙を送りはじめて14年ほど経ちます。

しかし、これだけ手紙アプローチが有名になると、経営者に読んでもらうのも難しくなるかもしれません。ちょっと変わり種ですと、社長の秘書役として営業電話をするというがあります。

これが効果的面で『私たちもトップが挨拶に行くから御社の社長との商談を望みたい…』という主旨で営業すると、無碍にされなかったり、社長は難しくても相応のポジションの方をご紹介いただけたりします。

しかし、全てのターゲットにトップアプローチが出来るかというと、必ずしもそうではありません。ここからは、新規開拓営業における、ターゲットの規模に合わせた攻略方法の打倒解やパターンをご紹介します。


ターゲット別の決裁者攻略方法

中小企業

基本的にはトップアプローチ、つまり社長アポを狙いましょう。200名以上の規模や、社長アポがどうしても取れない場合は、担当役員やプロダクトオーナー等を狙うこともあります。

その際に一番やってはいけないのは、”責任者”という曖昧な呼び出しです。相手側に繋ぐ人物の判断を委ねてしまうと、それは決裁者商談ではなく、キーパーソン(決裁者に進言できる人)商談や担当者商談になってしまうからです。


大企業

対象が大企業になるとトップアプローチが難しくなります。一方で、経営者でなくても一定の決裁権を持っています。攻略対象(決裁権・意思決定者)が誰なのか、しっかりと見極めてアプローチをしていきます。また、初回から決裁者に会えないケースも多いため、営業を進める中で上位役職者を商談の場に召喚する。これを狙っていきます。

今回はそのプレミアムトークをご紹介します。

<スタンダードシナリオ>

  • (担当者)さんは導入したいと思いますか?
  • 意思決定者に提案したらどんな反応をされると思いますか?
  • 悪い反応に対して(担当者)さんは解決策を説明できそうですか?
  • そうであれば(担当者)さんの立場も悪くしたくないですし二度手間になるので、私が説明しましょうか?

重要なポイントは、担当者が「導入したい」と思っていることが前提な部分です。

つまり商談の場に決裁者を呼び出すのに、クロージングのトークテクニックだけ磨いても効果は出ないということです。なお、商談相手には自分で社内交渉を進めたがる方もいらっしゃいますので、その場合の予備プランも必要です。無理に担当者を飛び越えようとすると、かえって揉めてしまうこともあるため、使い方に注意しましょう。


<担当者に社内交渉を進めてもらう場合>

  • デモなど直接体感の場をつくる
  • 上位役職者を巻き込み表敬訪問にする
  • ユーザー企業等第3者のゲストを巻き込む

このように、正攻法とは異なるアプローチを駆使して決裁者呼び出しに挑戦してみましょう。


決裁者に会えない場合

これまでの決裁者接触方法を試しても難しい場合、鶴の一声対策の方針は、

  • 鶴の一声が出ないように誰かに協力してもらう
  • 出そうになった時に全力で止めてもらえるような勢力をつくる

の2択です。

まず基本的な考え方としては、顧客のキーパーソン(担当者)を、最強の営業パーソンに仕立てる…という発想です。

この際にポイントになるのが、下記の点を押さえることです。

  • 意思決定の場面を把握する
  • 意思決定者の判断ポイントを把握する
  • 導入に懐疑的な人の判断傾向を把握する
  • 過去の意思決定事実を把握する
  • 予算の有無、代替案の使い道を把握する
  • 導入の必要性と緊急性を明確にする
  • 社内提案資料を代わりにつくる
  • 社内稟議書を代わりにつくる
  • 商談議事録を用意し、社内展開してもらう

このような取り組みにより、鶴の一声の発生を抑止します。

また、特に大企業の場合は、決裁者というカテゴリーが「人」単位ではなく、「不特定多数の意思や会議、プロジェクト」のケースが多く見られます。

一説では、導入の意思決定がなされるまでに「ひとつの企業で平均7人、多い企業では20人くらいと接触する必要がある」…という情報もあります。そうした場合、できる限り多くの利害関係者を味方につけて、鶴の一声が起こりそうになった時に、全力で反対してもらえる環境作りを目指しましょう。


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まとめ

今回は鶴の一声対策についてお話ししました。全てを無くすのは難しいと思いますが、その発生率を減らすための工夫や取り組みはできるはずです。

  • 初回からトップアプローチを狙う
  • トップアプローチのために様々な方法を取る
  • 商談の進み具合で、決裁者を呼び出す
  • 商談相手を最高の営業に仕立てる
  • 鶴の一声に反対できる勢力をつくる

ゲーム感覚でチャレンジすると結構面白いですよ。ぜひおためしください!

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